毎週毎週コロナでドラスティックな人生を送ってる気がする。ブログを始めたのはコロナと同時くらいだから、いいタイミングかもしれない。 どこまで行っただろうか、家を出て、高速に乗り、ワインディングを走り、富士山を見て、ドローンを飛ばし、地元の人と話し、猿橋でお蕎麦を食べ、ワインディングを走り、空気の澄んだ山あいを走り雪山が見えて鶯の声に季節を感じた所までだったかな。続き。
峠で途中バイクライダーと一緒に走る。すぐ後ろで追いかけてくるので、先に行かせて、追従。私もバイクライダーだからライダーの気持ちがわかるが。追われると怖いから少し距離を置いて追走。 なかなかの腕前で、ハングオフで深いバンクでコーナを抜けていく。ウエアもダイネーゼでセンスが良いし、かなりの走り屋だ。 立ち上がりでは僅かに離されるが、コーナで詰める。R8は6割の力も出していない。ライダーも負けじと引き離しにかかるが、相手が悪い。何しろR8なのだ。 私もライダーだからよく分かるが、確実にバイクの1割り増しで走れるポテンシャルがある。こういう時はマイペースが一番だ。 そのあとは少しペースを下げてライダーも走るが、何だか意気投合したような感じで、お互いを意識して走ったような気がする。お疲れさん。
バイクライダーと一緒にワインディングを楽しんで下れば、甲府盆地だ。目的地の2つ目であるいちご狩り農園がある。いちご狩りは緊急事態宣言の為閉店中で、いちごが売れないから急遽スーパーに降ろしてるらしい。単価は下がるが、勝手に育つから、こうするしかないらしい。とても美味しいイチゴなので、スーパで買える人はラッキーだと思う。到着時間を連絡しておいたので、上手くいけば少し分けてもらう事になっている。
パック詰めしておいてくれたイチゴを購入。本当にここイチゴ農園のイチゴは美味しい。持ち帰り用と、ここで食べる用とジャムを購入して、スキムミルクももらう。塩山と南アルプスを見ながら、食べきれないほどのイチゴを食べれるというのは幸せだ。 これだけあるとイチゴの取り合いなんて無い。
さてミッションもここで終盤だ。丁度ここが折り返し地点で、ここから東京方面に戻る為、雁坂峠を抜けることにする。 雁坂峠は山梨から秩父に抜ける、重要な街道で、途中深い山にに有料のトンネルがある。22年前は抜けることができなく開かずの国道と言われ、徒歩で行く以外は遠く長野を回るか、埼玉を経由するしか道が無かった。孤立する甲府盆地のバイパスとして作られた。
雁坂トンネルまで軽快に走る。途中登坂車線がありとても走り易い。目の前には雪を被った甲武部信が岳が見える。景色は冬の景色になって桜も咲いてなく高度が上がった事がわかる。車もまったく走ってないし、道は広くてスイスみたいだ、そうだプチスイスとしよう。
トンネルを抜けると全くもって人気の無い谷に出る。そこから見る景色は絶景で遠く大きいアーチ橋が見え、とても関東とは思えない深山の景色を味わえる。交通量の全く無い道を走ると所々がけ崩れの為規制があるが、ガードマンが立っており、心強い。コロナでもここではちゃんと雇用されている。 ゼネコンがストップすればこう行った労働者も職を失う。田舎の人が現金を稼ぐ手段の一つだし、こんな田舎でも工事が減れば収入も減って大変だと思う。
気持ち良く走ると分岐だ。 昔の集落と関所方面に行く道と、そのまま秩父に向かう道だ。この道はこの街道の要所であり、戦国時代、江戸時代は多くの人たちが往来していた秩父往還だ。走る車は我々だけだ人気もない、対向車もない。道沿いには苔がびっしり生え時が止まってるようだ。
狭く暗い斜面沿って走る旧街道を数分走ると急に明るくなる。栃本の集落だ。戦国時代こんな所に人が住んでいた事実がある。あえて此処まで移動して来たんだろうって思う。金山もあったらしいが、改めて金山とは凄い、日本にも未だ未だ未開の金山が有るのかも知れない。新ためて航空写真で見てもポツンと一軒や所の騒ぎじゃ無いくらい山の中だ。あえて土地がいくらでもあるのに常識ではここに住む意味がわからない。でも日本にはそういうところが沢山あってほぼ訳ありだ。
戦国時代と今に思いを馳せながらコロナなのことが脳裏を横切る。ここにはコロナのこの字もない気がする。マスコミの電波も届いてないし、インナーネットも繋がっていないのではないだろうか?であれば知る由もなく、いつも通りの生活ができる。でも実際はコロナの影響はあって、この地区の人たちが愛用している、温泉は閉まっておりそのシャトルバスも利用する人はいない。そもそも少ない観光客もさらに少なくなって、民宿の経営もできず、この辺の温泉センターで働いたり、道の駅や旅館で働く人も仕事がなくなって、実は大変なことになっている。そんなことは政治家や役人は誰もきには止めないし。彼何は関係のないことだ。 先を急ごう。
途中道沿いに校舎が見えた、各学年人クラス位の規模だろうか、体育館もある。なんだか子供達の声が聞こえそうだが、寂しげに桜が咲いてるだけで、全くもって人気がなく朽ち果てそうだ。
それにしても、深い谷によく道を作ったと思う。ここで人も多く働いていたなんてとても想像ができない。便利な世の中に溺れ過ぎている。なんでもお金で買える時代だし。情報に翻弄され、人間らしい生活は減っている。さて最終目的地も近い。陽も傾き始めた急ごう。
最終目的池、三峯神社に向かう。片側通行のダムを渡ると素晴らしいワインディングだ。この先行き止まりだから軽快に走る。数年前はこのダムからずっと渋滞だった時期もあるが、今は走れど車が見当たらない、コロナで外出を控えているからだろうか?こんな時は神社にお参りしたい人もいるだろうし、桜も綺麗だから、参拝客もまばらにせよ居るはずだ。 まあ気持ちよく走れるから良しとして、山間のワインディングを堪能する、周りに民家がないから、エキゾーストをスポーツにして本来の性能を楽しむ。
ほどなくして神社に到着、なんだかカラーコンが置いてある、なんと駐車場が閉鎖だ。それでも車は数台いそうなので、広い道に止めて降りて、山道方向に進んでみる。 ミツバツツジが眩く、遠く東京都最高峰雲取山が見える。 山の色は群青色というか 黄色味がかった灰色の独特な色をしている。新芽の色だろうか?幻想的だ。
上がると空いてるはずの土産屋さんのシャッターが降りてる、その前の鳥居を見ると立ち入り禁止だ。こんな所まで影響があるのか?今ではパワースポット人気も冷めて人も少ないのに、立ち入り禁止とは、山道のお店も商売あがったりだろうが、既得権で儲けてきただろうから、偶にはいいだろう。
とても残念だが仕方ない。東京都だからだろうか。山奥神社にも影響があった。感染リスクを減らすのは重要かもしれないが、地域の生活も考えなければならない。神社のような所では、感染リスクなんてスーパーやホームセンターより少なくほとんど無いはずだ。もうこんなことを言っても仕方ない。国民も自粛大賛成で、出かけるなんて不謹慎だなんて本気で思うんだから、どうにもならない。多分自分の身に問題が直接的に降りかかれば別だが、知ろうともしないし、現段階では見て見ないふりだ。
今コロナによって、経済活動が停止している、これによってコロナが終わったとしても、年金等は大きく減ってしまう。そして全ての税金も増える。医療費も上がるだろうし、お金の価値も下がる。給与も減る。みんなの財産が目減りするのだ。裁判も止まり、手術も止まり助かる人も助からない。無駄に命を落とす事にもなる。描いたらきりが無い、紙面が埋まる。代償がありすぎる。2週間我慢すればなんて信じてたら間違いだ。笑える。4週間でもまだまだだ。行政は無理な注文で、頑張ってもあれがダメだこれがダメだと言って伸ばすだけだから、少し我慢すればなんて思ってる人は諦めた方がいい。おかげでとっても清々しいドライブが出来たし、いい経験もした。人生はそういう積み重ねだ。健康であっても踊りなれない人が家で踊っていても何も生まれない持った得ない。鬱になるだけだ。gwは鬱病ウィークだな。
帰りは淡々と国道を走る、いつもは制限速度できっちりで走る人が多いが、今日は何故か違う。車が少ないだけでは無い。秩父に入ると少し車が増えてきた。狭い山道を走る車に追いつくと、即座に譲ってくれるか、ピッチを上げる。大抵は遅い車に往生するが今日はそれが無い、不思議だ。そうかこんな緊急事態宣言が出てる日に外出する人は変わりもんなのだ。似たような人が出てるから、ピッチも早いし軽快で気持ちいいのだ。そんなことを考えれば色々妙に合点が行く。三嶺を出たのは5時近くだったけど、そんな調子で走っていたら、明るい内に自宅に着いてしまった。バイクののペースだ。朝10時30分に出て、家に着いたのは6時20分。勤務時間と同じくらいでこれだけの事が出来たんだから驚きだ。通常状態ではどれだけ効率が悪いんだか。これもコロナのおかげなのだ。まんざら悪いことだけでは無い。